「ドキュメント 沖縄 1945」

先日、ジュンク堂書店に立ち寄ったら、新刊のコーナーにこれ見よがしに並べられている「つくる会教科書」が目に付いた。
しかし、その斜め下にあった本に、思わず手が…。

「ドキュメント 沖縄 1945」
毎日新聞編集局 玉木研二 著
藤原書店
四六並製 200頁 1890円
(2005年8月刊)
ISBN4-89434-470-3
http://www.fujiwara-shoten.co.jp/book/book570.htm

毎日新聞(東京版)夕刊に連載された沖縄戦の企画連載記事に加筆して出版したもので、1945.4.1~6.23までの、84日間の沖縄戦の一日一日を追ったドキュメント。単に戦況がどうだった、ということだけでなく、その同じ時に本土ではどうだったか、政府・軍部だけでなく、同時進行している日本の民衆レベルの日々の生活がどうだったか、ということを、例えば文化人の日記とか、いろんなものを引用して紹介しているところが、興味深い。

以下は、毎日新聞(ネット版)の書評より。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/dokusho/news/20050807ddm015070142000c.html

 県民9万4000人が犠牲となった沖縄戦。毎日新聞夕刊(東京版など)の連載に加筆した本書は、米軍の本島上陸から戦いの終結までの84日間の一日一日を、本土を含めて同時進行ドキュメントの手法で追う。

 住民が避難する南部への撤退を選択する現地軍司令部、周りばかりを見て発言できない政府高官たち。結末が分かっているだけに、いらだちが募ってくる。一方で、死地と知って赴任する知事や、ひめゆり学徒隊の手榴弾と自らの乾パンを交換して集団自決を止めた一兵士。

 描かれているのは、沖縄を救えなかった過去の事実である。しかし、考えさせられるのは、相も変わらず責任の所在があいまいな今の日本の政治、社会のありようであり、また、人としての生き方であった。


好むと好まざるとにかかわらず、生きるも死ぬも紙一重の状況におかれた沖縄の現状と、東京の政府の無責任ぶり。60年たっても変わらない現実に、思わず頭を抱えてしまう。

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